始まりはPINKちゃんねるに投下されたツクール製フリーゲーム

『縮小学園』はPINKちゃんねる（BBSPINK）でシュリンカー系の話題を扱うスレッドにアップローダーを経由して公開されたRPGツクールVX製のフリーRPGです。作者は「A.S.」氏で、バージョン1.0の投稿日は2008年5月27日でした。

ストーリー

　学生探偵の地仁田遥（ちじんだ よう）は矢倍是学園（やばいぜがくえん）で発生している原因不明の生徒連続失踪事件を調査するよう命じられ、転校生として学園内の捜索を行うことになった。 　地仁田は連続失踪事件の裏で「先端科学研究会」が暗躍していることを突き止めるが、副部長の奸計によって囚われの身となり、虫ケラ同然のサイズへ身体を縮小されてしまう。その後、地仁田が消息を絶ったことを不審に思った大紀久成恵（おおきく なるえ）も彼の行方を追い、矢倍是学園に潜入したのだが……!?

作品の成長過程

　最初に公開されたバージョン1.0は主人公の地仁田がどこかで聞いたような「ZOZ団」の「キョソ」を仲間に加え、先科研副部長が仕掛けた罠により縮小されてしまうあたりまででした。 　これ以降、新イベントの追加でアップデートされるごとに有志がイベント画を提供するようになり、中にはシュリンカー視点で見上げた女の子の巨大感を強調するため縦スクロールの演出も多用されていたのが印象的です。

選択肢を誤れば即バッドエンド

　このゲームがサイズフェチ界隈だけでなくフリーゲーム界隈でも評判になり、広汎に受容されたのは有志が提供したイベント絵の充実に加え、選択肢を誤れば即バッドエンドとなるシビアさが大きな要因でした。 　バッドエンドの一部を紹介すると、こんな感じです。 ・虫と間違えられて踏み潰される ・理科室で捕まって解剖される ・文芸部員に握り潰される ・椅子の上で部員の尻に潰される ・トイレに流される ・副部長に飼われて性的な奉仕を強要される ・巨大化した部長たちに弄ばれる 　一応R-18/R-18G扱いと言うことになっているのですが、作中に縮小状態で成恵の膣へ侵入して圧し潰されたり副部長にペットとして飼われ性的な奉仕を強要されるシーンはあるのに対し通常のエロゲ的な、つまり普通サイズの異性間によるエロシーンは皆無であり、正真正銘のサイズフェチに全振りした作風となっています。

個人的に印象深いのはやはりエリカの体内

　本まとめ作成者は縮小状態で女の子に食べられちゃうvoreシチュが三度の飯より好きなので、初回プレイ時から序盤の山場に当たる先科研部員のエリカが縮小された地仁田たちを証拠隠滅のために食べてしまうイベントが最も印象に残っています。 　今回の再プレイでも、エリカの胃や腸を探索している時はまるで故郷に帰って来たかのような気分でした。

　フルツアー、つまり口から入ってお尻の穴から脱出するシチュエーションのあるRPGは本作以外にもありますが、大半は放屁で脱出するのに対して地仁田たちは容赦なく便器にイベント画込みで排泄されます。

恐ろしく充実した踏み潰しプレイの数々

　バッドエンドの大半は踏まれたい人向けのフルコースも同然で、道行く女の子たちから虫と誤認されて無意識に、或いは故意に踏み潰されてゲームオーバーとなるトラップが至る所に仕掛けられています。

知る人ぞ知る伝説のキャラも登場

　ネット黎明期（20世紀末）のサイズフェチ界隈を知る人なら見覚えがあるはずの、傍若無人に街を破壊する巨大女子高生・窓香も登場します。 　サイズフェチ界隈の予備知識が無く本作が初見でも特に問題はありませんが、このあたりのフリーダムさは同人RPGならではと言えるでしょう。