本作の主人公。
古来より上水流の土地を守る《斎野家》当代宗主にして
《堕とし仔》浄化の使命を担う青年。
斎野一花の “兄” であり、比奈森沙耶の “主” 。
日々、血のにじむ鍛錬を己に課しながらも生来の気質は穏やかで、何よりも平穏な日常を大切にしている。
また、先代だった偉大な父を尊敬しており、父のようになりたいという思いが、彼の人格形成をかたどる芯となっている。

「宿命だから闘うんじゃない。託されたから闘えるんだ」

本作のメインヒロイン。
尚哉の窮地に突然現れ、彼を助けた謎多き少女。
黒猫の使い魔に模した魔導書 “ナンシー” を常に従えている。
勝ち気で自信家、天才肌を絵に描いたような性格。
かと思いきや尚哉に対して、小悪魔的な発言で振り回すこともしばしば。
時々に意味深な言動から、参謀役の文示宮篤からは警戒されながらも
一花、沙耶に認められ、斎野家に居候することとなる。

「忘れてていい。覚えてなくていい。でも、アタシは必ず果たすわ。アナタと交わした約束を」

斎野宗主と並び、上水流を守ることを宿命づけられた巫女
《花姫》の名を冠した少女。
古くから上水流の神事を担い、街の人々からも「花姫さま」と
敬愛されている一方普段は楽しいことと、
兄である尚哉に目がないお気楽ポジティブガール。
朝に弱かったり、尚哉に髪をとかしてもらったりと、
お兄ちゃんラブの甘えん坊。
だがひとたび浄化儀式に身をおけば、その身に秘めた魔導書の力で
隊全体だけなく上水流全域を《堕とし仔》より守護する、守りの要となる

「いつも笑っているのがわたしの役目！大好きな人の前でなくもんか！」

尚哉、一花の後見人にして、世話役を務める大和撫子。
だが、その華奢で優雅な見目に反して、一族に並ぶ者がいないほどの凄腕の剣士。
見た目こそ年端もいかない少女だが、その年齢は誰にもわからない。

古くより、斎野宗主に絶対の忠誠と、滅私奉公の念を捧げており
浄化儀式の際には、尚哉の刀として戦端を開く任を受けている。

尚哉にとって剣の師であり、母親代わりでもある人物。

「どうかご命令を。元よりこの身は、ご宗主様だけの刀でございます」

本家斎野に次ぐ家格をもつ、文示宮家の次期当主。
知的で冷静冷徹、年齢に似合わぬカリスマめいた雰囲気を持つ。
尚哉、一花の幼なじみで、浄化儀式を行う隊 《浄化隊（デュプレイト）》の司令塔。
家同士の確執もあって、平時では尚哉から距離をおくような態度をとるが
幼少期は、尚哉、一花にべったりな気弱な少年だった。
屋形倒しと呼ばれる、下剋上を企てているとも噂される文示宮家。
表面上は尚哉、一花らと共に任務を果たすものの その本心は、その冷たい眼鏡の下に隠れ、杳として知れない。

「恨むがいい。呪うがいい。例え誰に唾棄されようとも、オレはキサマだけは救ってみせる」

文示宮家の補佐役である、宮下家の “元嫡子”
しかし断絶された過去をもち、現在は対Vにおいて
最強の戦力を謳う虐殺機関《防疫修道会》
その最上位七名の最高戦力、業罪司教の一席《背信卿》の
尊号を持つに至った傑物。
特殊な武具を帯びず《魔導書》すら持たない、
その身と剣の腕のみで、人外に到達した剣鬼。
自らの隊を率いて上水流に舞い戻り、過去の因縁を切り伏せるべく
尚哉達に立ち塞がる、最大の難敵。
抜き身のような瞳に感情が宿ることはなく、
その真意を探ることはできない。

「神にゆだねるな。免罪符にするな。我々は我々の勝手で戦争を起こし、我々の都合で生かし殺すのだ」

対V機関の最大勢力《防疫修道会》に属す聖女にして 修道会の秘蔵である魔導書 『魔女に下す聖杭（マレウス・マレフィカルム）』の契約者。
無感情で人形のような外見と性格をしているが 幼少期から《V》を殲滅するために修道会に教育された生粋の虐殺機械。

一方、非戦闘時には年端もいかない少女そのものの無垢さを見せる。
同じ隊のアニーとは常に一緒にいて、まるで親子のような関係。

「ーー杭、改めよ」

魔女ならぬ、自称魔男。 世界においてもっとも古く力をもつ 魔術の一つと称される、ケルト魔術。
その最初の使い手である、始祖の三人と呼ばれたうちの 一人の名を騙る謎多き麗人。

常に演技かかったオネエ口調で話し、 煙に巻く言動が多く、浮世離れしている。
本人曰く、防疫修道会に興味も義理もないが、 ロザリアのためだけに在籍してる。
ロザリアにとって、従僕でもあり、母親代わりでもある存在。。

「死後、お見知りおきをーー可愛い子猫ちゃん」

狼の二つ名の通り、 目に入る物すべてが気に食わない戦闘狂。 獲物を喰い殺す、一方的に蹂躙するのが生きがい。
隊長である衆逸、お目付役であるフルララネル以外に制御できない 防疫修道会きっての狂犬。
だが、その圧倒的な実力は隊の全員に信頼されている。

契約者を喰い殺すという謂れのある魔導書 《悪食侯献立屍書（パンフォギア）》の使役者であり その代償として、絶え間ない飢餓感に襲われている。

「ーーハ。この雑魚がァ。殺し合いなんざ起こるかよ。これから起こるのは一方的な蹂躙だ！」

部隊の副官にして、公私問わず古式ゆかしいメイド服を身に纏う女性。
「貴仕道原則が1つ」という言い回しが口癖で、彼女独特の信条を説いてくる。
隊長である衆逸に対して、信仰のような忠誠心を懐いている。
冷静沈着な才女で、隊の中では一番の常識人。
隊長である衆逸の不在時には、 副官として手を焼く隊員の面々を取りまとめている。
義手型の魔導書《銀色の御手（アガートラーム）》使役者。

「貴きに使える道と書いて貴仕道です。メイド服は私にとって修道服に同じです」

学園きっての眉目秀麗、文武両道、
誰もが認めるイケメンクラスメイト。
だが、そのハイスペックを鼻にかけず、
いつもお調子者の態度で接してくる尚哉の悪友。
持ち前の人なつっこさで、
すぐに周囲に溶け込んでしまうコミュ力オバケ。
誰とでも仲良くなれる性格の持ち主だが、
なぜか尚哉を特に気に入っている様子。
家の事情と称し、ちょくちょく学校を休む尚哉を心配している。

「さぁ、どうかなにゃ？ 莢貴は別にフツーだと思っているけどね」

姫カスミに付き従う、黒猫の使い魔。
一見すると猫にしか見えないが、 その正体は歳400年を生きる《従者型（ミニオン）》の魔導書。

以前は人語すら解していたようだが とある理由により、今は普通の猫のように鳴くことしかできない。

魔導書だが猫缶にはまっしぐら。NOTカリカリ、LOVEウェット。

「ニャアニャアニャ～」